2022.01.25

内側形状の寸法も測定できる自動画像寸法測定器

自動画像寸法測定器は影(=外形)の寸法測定だけに限定されているとイメージしている方が多いのではないでしょうか?

 

影(=外形)の寸法測定

 

そうなのです。
自動画像寸法測定器はその精度を得るため、基本は影(=外形)寸法の測定が基本です。そのため基本、外形寸法だけになります。内側で貫通している穴であればそこは光が透過し、測定できますが、それ以外の内側形状の寸法測定は基本できません。

 

 

理由としては、高精度寸法測定するため、自動画像寸法測定器に組み込むレンズは両側テレセントリックレンズで、照明はバックライト(透過光照明)にするためです。

 

よって内側形状を寸法測定するのは従来通り、ノギス、曲尺やゲージなどの計測器を当てて寸法測定していらっしゃるのではないでしょうか?
計測器だから高精度で問題ないのでは・・・・。確かにその通り、計測器ってそれ自体を外部校正機関で校正でき、それで寸法測定できれば問題ないお客様も大勢いらっしゃいます。

 

ですが中には、測定ワークに計測器を直接、接触させたくない場合も多数ございます。
また、測定箇所が多いとその回数分、計測器を当てる必要があるので、時間がかかるなど意外に効率悪いですね。
もちろん人が介して測定するので、読み間違いなどのヒューマンエラーによる検査ミスも発生しやすくなります。

 

ですが中には、測定ワークに計測器を直接、接触させたくない場合も多数ございます。
また、測定箇所が多いとその回数分、計測器を当てる必要があるので、時間がかかるなど意外に効率悪いですね。
もちろん人が介して測定するので、読み間違いなどのヒューマンエラーによる検査ミスも発生しやすくなります。

 

『自動画像寸法測定器で外形寸法だけでなく、ワークに接触せず、内側形状の多点の寸法を手軽に、素早く、楽に測定したい。』
そういった現場の声から生まれたのが自動画像寸法測定システム AT-Measure Wideです。

 

高低差があっても全長360mmまで測定できるモデル

  • Wide 360mm×360mm
    レンズ歪み補正、高さ校正で立体形状でも寸法計測できるモデル

 

自動画像寸法測定器で、とにかく簡単!クリックするだけで画像中寸法を自動測定します。

 

●AT-Measure Wideのポイント

1.計測可能サイズ、サンプル形状

・基本は360×360mmまでです。
・影で寸法測定する方式ではないため、ワーク内側形状の寸法測定もできる。
 ※しっかりとエッジが検出できることが条件
・0~200mm幅の高さ違いサンプルでも寸法計測できます。
※0~200mm幅の高さ違いサンプルは各々の高さで測定するエリアを指定する必要があります。

 

2.精度

上述しましたとおり、自動寸法測定器はその高精度を得るためにレンズには撮影サイズに合った両側テレセントリックレンズを使うことが多いです。
撮影サイズが150mm程度の計測であれば両側テレセントリックレンズを組み込むことができます。
テレセントリックレンズとはレンズ歪みが極端に抑えられ、平行光線として撮像できます。またレンズの被写界深度(ピントが合う範囲)内では像の寸法変動がありません。高精度な寸法計測に最適なレンズです。

 

テレセントリックレンズの詳細はこちらから

 

この両側テレセントリックレンズはその性能上、レンズ口径が大口径になります。
これは撮像できるサイズが広くなるほど、レンズ自身が大きく太く、重くなり、もちろん価格も高額となります。
そのため約150mm以上の寸法計測には両側テレセントリックレンズを組み込むことが現実的ではなくなります。

 

そのため弊社の360mm迄寸法計測できるWideモデルは両側テレセントリックレンズを組込むことができません。
代わりに2000万画素の高画素カメラと2000万画素対応の固定焦点レンズで対応しています。
この固定焦点レンズは先程の両側テレセントリックレンズとは異なり、撮影距離により倍率(寸法)も変動し、またレンズ歪みもあるレンズになります。いわゆる寸法変動があり、尚且つレンズによる像の歪みも大きく、高精度な寸法測定に向かないレンズです。
弊社では下記のような対応で精度を高めています。

 

①レンズ歪み補正金属プレートを使用し、ソフトウェア処理する。

→レンズ歪みの補正をソフトで画像処理し、対応する。

 

レンズ歪み補正金属プレート レンズ歪み補正金属プレート

 

②5種類の高さ違い寸法校正用ステンレスブロックを使用し、ソフトウェア処理する。

→標準で5、50、100,150,200mmの高さ違い校正用ブロックを付属。サンプルの高さが異なる(撮影距離の違い)で起こるサイズ変動をそれぞれの高さ違いで寸法校正することで対応する。

 

高さ違い寸法校正用ステンレスブロック 高さ違い寸法校正用ステンレスブロック

 

③水平器、ゴニオメーター付きスタンド

→スタンドやカメラの水平度合いを確認でき、お客様の測定現場の状況に合わせて水平調整ができます。

 

水平器、ゴニオメーター付きスタンド

 

精度:±0.5mmを実現しました。

 

①レンズ歪み補正金属プレートを使用し、ソフトウェア処理する。

→レンズ歪みの補正をソフトで画像処理し、対応する。

 

3.ソフトウェア

画像中計測をするときにはソフトウェアで自動計測しますが、このソフトウェアの使い勝手も重要な選定ポイントとなります。
弊社の自動画像寸法測定ソフトウェアは『とにかく簡単』

 

①サンプル置き、クリック一つでポンとエッジ取得してくれます。

②任意の測定箇所を指定したり、追加したりして、品種登録を行います。

③あとはサンプルを置き換え、品種測定、サンプル置き換えを繰り返すだけ

 

他にも便利な機能が

①簡単!位置合わせ不要

測定は対象物の位置を自動的に認識し、自動的に寸法測定します。回転にも対応。
※ただし長尺測定の場合は、サンプル位置も精度に影響致します。

位置合わせ不要

 

②簡単データ保存

測定値をエクセルデータ形式で保存可能です。静止画保存も可能です。

簡単データ保存

 

③OK/NG判定できる

公差下限、公差上限を設定することでOK/NG判定ができます。
NGだった値は画像中の色を変更して表示できます。OK/NG判定

OK/NG判定

 

④ピンポイントデジタルズーム機能

マウスのホイールを回すことで、計測ポイントをクリックする際にマウスカーソルが指示している点を中心にして、デジタルズームにて拡大することが可能です。

ピンポイントデジタルズーム機能

 

高低差があっても全長360mmまで測定できるモデル

  • Wide 360mm×360mm
    レンズ歪み補正、高さ校正で立体形状でも寸法計測できるモデル

 

 

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